毎年5月初めに届く自動車税のお知らせを見ると、楽しかったゴールデンウィークが一転し、現実に引き戻されたような気がしますよね。
自動車税の金額は安くないので、どのようにお金を工面しようか…悩む方も多いのではないでしょうか。
「GWのレジャーで使いすぎてお金が足りない!」「物価高で生活が苦しくて払えないかも…」という方もいるかもしれません。
しかし自動車税を払わないままでいると延滞金がかかったり、財産が差し押さえられてしまったりする可能性があります。
でも手元にお金がないなら、払いたくても払えません。
この記事では、自動車税はいつまでに支払わなければならないのか、また支払いができないときの対処法、滞納したときに発生するペナルティについて解説します。
2025年の自動車税の支払い期限と金額
自動車税は、毎年4月1日時点で車を所有している人が支払う義務のある地方税の1つです。
2025年の自動車税の納付期限は5月31日となっています。
ただし、青森県と秋田県では、条例により6月30日が納付期限となっているため、ご注意ください。
また自動車税を支払うために必要な納付書は、5月上旬に発送されます。、
秋田県と青森県にお住まいの方は、6月上旬に届くので覚えておきましょう。
自動車税の金額
自動車税は、車の排気量によって異なります。
また2019年10月以降に登録された車は、燃費性能の良い新車を優遇する税制改正により、排気量に応じて 約1,000~4,500円程度引き下げられています。
排気量 | 2019年9月末までに登録された自動車の税額 | 15%増税後の自動車税の金額 | 差額 |
1リットル以下 | 29,500円 | 33,900円 | 4,400円 |
1リットル超~1.5リットル以下 | 34,500円 | 39,600円 | 5,100円 |
1.5リットル超~2.0リットル以下 | 39,500円 | 45,400円 | 5,900円 |
2.0リットル超~2.5リットル以下 | 45,000円 | 51,700円 | 6,700円 |
2.5リットル超~3.0リットル以下 | 51,000円 | 58,600円 | 7,600円 |
3.0リットル超~3.5リットル以下 | 58,000円 | 66,700円 | 8,700円 |
3.5リットル超~4.0リットル以下 | 66,500円 | 76,400円 | 9,900円 |
4.0リットル超~4.5リットル以下 | 76,500円 | 87,900円 | 11,400円 |
4.5リットル超~6.0リットル以下 | 88,000円 | 101,200円 | 13,200円 |
6.0リットル超 | 110,000円 | 127,600円 | 17,600円 |
それ以前に登録された車には従来の税率が適用され続けています。
ただし、これは普通自動車の自動車税です。
軽自動車の自動車税は、2019年10月以降の税制改正でも金額の変更はありません。
一律10,800円 のままとなっています。
自動車税の支払い方法
自動車税の支払い方法はさまざまですが、主な支払い方法は以下の3つです。
- 現金払い
- クレジットカード払い
- 口座振替
それぞれ詳しく見ていきましょう。
現金払い
5月初旬に届く自動車税の納付書を直接銀行の窓口や郵便局、コンビニに持っていき現金で支払う方法です。
領収書がその場で発行されるので安心です。
手続きが簡単な支払い方法ですが、仕事や家事・育児の合間に、時間を割いて窓口やコンビニへ出向く必要があるため、忙しい人にはお勧めできません。
クレジットカード払い
専用サイトを利用して、自動車税をクレジットカードで支払う方法です。
- パソコンまたはスマートフォンで専用のサイトへアクセス
- 自動車税の納付書を見ながら、納付番号・確認番号・納付区分を入力
- クレジットカード情報を入力
自宅から24時間いつでも手続きすることができます。また、現金が手元になくても利用料の引き落とし日まで、支払いを延ばすことも可能です。
なお、福岡県では、Yahoo!公金支払いサイトで支払うことができます。
便利なクレジットカード払いですが、3つの注意点があるため確認しておきましょう。
- 決済手数料がかかる
- 領収書が発行されない
- 納税が確認されるまでに10日以上かかる
2015年から普通車の車検に、納税証明書の提示が不要になりました。
しかし、納税してすぐ車検を受けた場合、納税確認ができないため車検に通らない可能性があります。
この場合は、現金支払いを行い納税証明書を提示しましょう。
また納付書での支払で、現金の代わりにクレジットカードで支払うことはできませんのでご注意ください。
その他にも自治体によって自動車税の支払いをスマホ決済や電子マネーで受付けるところもあります。
しかしながらこれらの支払方法は、自治体によって対応していないところもありますので、事前に確認しておきましょう。
口座振替
自動車税を申請した銀行の預貯金から自動引き落としで納める方法です。窓口に行く必要がなく、納税の記録も通帳に残ります。
口座振替で自動車税を払うには以下の2点にご注意下さい。
- 口座振替の手続きには数週間かかる
- 自治体によっては口座振替に対応していない
口座振替をしたいのであれば、自動車税のお知らせが届く前に手続きをしましょう。
自動車税の支払期限が過ぎるとどうなる?ペナルティを解説
自動車税は毎年5月末(青森県・秋田県は6月上旬)までに支払う必要がありますが、うっかり期限を過ぎてしまうと以下のようなペナルティや問題が発生するため注意が必要です。
延滞金が発生する
自動車税の支払い期限が過ぎると、翌日から延滞金が加算されるので注意が必要です。
- 支払期限の翌日~1ヶ月以内…年率 2.4%
- 支払期限から1ヶ月以上経過…年率 8.7%
たとえば、自動車税が30,000円で支払い期限を90日延滞した場合、延滞金として+636円の支払いが必要です。
延滞金は税額によって増えるため、早めに支払いましょう。
車検が受けられない
車検を受けるためには2つの条件を満たす必要があります。
- 自動車税の支払いがすべて済んでいる
- 自賠責保険料と自動車重量税の支払いを済ませている
なお軽自動車の場合、納付後に領収書代わりにもらえる紙の納税証明書がないと車検が受けられませんので、失くさないように気を付けましょう。
財産差し押さえのリスク
納付期限を20日以上過ぎると自治体から督促状が送られてきます。
それでも支払いがない場合は、さらに強い催告書や差押予告通知書が届き、給与や銀行口座、自動車などの財産が差し押さえられる可能性があります。
自動車の支払い方法が限定される
自動車税納付期限が過ぎると、はコンビニやクレジットカードでの支払いができず、金融機関窓口や自治体の税事務所で現金一括払いのみとなります。
自動車税が支払えないときの対処法
自動車税の支払い期限までに現金が用意できない場合、お金を借りる以外の対処法として以下の方法があります。
納税の猶予制度を利用する
地方税法に基づき、支払い期限までに自動車税の納付が困難な場合には「徴収の猶予」や「換価の猶予」を申請できます。
この制度を利用すると、次のメリットがあります。
- 支払い期限を延長できる(最長1年)
- 延滞金が一部または全額免除される可能性がある。
- 財産の差し押さえが猶予または解除される場合がある
申請方法は、所轄の税務署または各自治体の税務担当に「徴収猶予申請書」など必要書類を準備し、提出するだけです。
必要書類には、財産収支状況書や担保提供に関する書類などがあります。
詳しくは、各自治体の税務担当にお尋ねください。
分割払いを相談する
自治体によっては、分割払いが認められる場合があります。
特に納付額が高額で一括払いが難しい場合には有効です。
普通車の場合は都道府県税事務所、軽自動車の場合は市区町村の税務課に相談しましょう。
古い車の場合は、自動車税が高額になる場合があるので、手放すという選択もあります。
こちらの記事に詳しく書かれていますので、ぜひご覧ください。
まとめ
自動車税の支払期限や滞納によるペナルティ、支払できない場合の対処法について解説しました。
忙しくなるとつい後回しにしがちな自動車税ですが、滞納すると車検が受けられなくなったり、車自体を差し押さえられたりしてしまう恐れがあります。
まとめ
- 2025年の自動車税の支払期限は5月31日(青森県と秋田県は6月30日)
- 自動車税は地方税の1つで都道府県が徴収する
- 自動車税の支払いが困難な場合は納税の猶予制度を検討
自動車税の納付や支払期限の延長申請は、クレジットカード払いや郵送などを利用すると自宅で完結できます。
自動車税の支払い期限が過ぎてしまうと大切な愛車を手放さなければならない可能性もあります。
大切な愛車を長く乗り続けるためにも、自動車税は期限内に確実に支払いましょう。