車検は、自家用車を道路で走行する上で、安全面や環境面に問題がないか確認するために必要な検査です。
車検を受けて保安基準を満たさないと、公道を走行することができません。
しかし車検費用は数万~数十万かかるだけでなく、普通自動車や軽自動車は2年ごと(新車の場合は3年後)に実施しなければならないため、ドライバーの経済的な負担が大きくなります。
この記事では、車検ではどのような検査をおこなうのか、車検が通らなかったときの対処法についてご紹介します。
車検の検査項目とは?
車検では、自家用車が国の定めた保安基準を満たしているかを確認します。
ここでは、車検の検査項目とその内容をご紹介します。
同一性の確認
同一性の確認とは、車検証(自動車検査証)に記載されている車両情報と持ち込まれた自家用車が同一であるかを確認します。
ボディは車検証に記載されている車種でも、エンジンが不正に改造されている可能性があるからです。
同一性の確認では、主にエンジンに打刻されている番号と車体番号が一致しているかどうかを確認します。
外回りの検査
外回りの検査では、車のライトやタイヤのホイールナットのゆるみ、ワイパー・クラクションの動作を確認します。
具体的な確認箇所と検査内容は次の通りです。
確認箇所 | 検査内容 |
---|---|
ライト類 | ライトが切れていないか、ヘッドライトの光軸がすれていないか、ライトの色・光量に問題はないかなどの確認 |
ワイパー | ゴムが劣化していないか、ワイパーが正常に動作するか、ウィンドウォッシャー機能が正常か、ウォッシャー液が切れていないかなどの確認 |
ウィンドウガラス | ひび割れや破損がないかの確認 |
タイヤのホイール | ホイールナットにゆるみがないか、ナットを叩きながら確認 |
灯火類 | 有効期限内の発煙筒が搭載されているかの確認 |
サイドスリップ検査
サイドスリップ検査とは、ハンドルを真っすぐにしたときに車が左右に横滑りせず直進できるか確認するための検査です。
サイドスリップの保安基準は、1メートル走行して5ミリ以上横滑りしてはならないと定められています。
サイドスリップは大きな段差を乗り降りするなどの衝撃や車の経年劣化によりずれが生じます。
ブレーキ検査
ブレーキ検査は、ブレーキの効き具合を確認するための検査です。
ローラーの上にタイヤを乗せた状態で、検査官の指示に従いブレーキやサイドブレーキの動作を確認していきます。
ブレーキの不具合は大事故につながる恐れがあるため車検の検査項目の中でも重要な検査です。
不具合が見つかった場合は、業者に依頼し速やかに修理してもらいましょう。
スピードメーター検査
スピードメーター検査は、スピードメーターの精度を確認するための検査です。
実際の速度とスピードメーターが示す速度の誤差が許容範囲を超えてしまうと車検に通りません。
許容範囲は上下とも時速10キロメートル以内と定められています。
排出ガス検査
排出ガス検査は、マフラーから排出される一酸化炭素と炭素水素の濃度を計測する検査です。
一酸化炭素と炭素水素は有害ガスであり、濃度が高すぎると環境汚染に繋がるため車検に通りません。
エンジンを改造していなくても、整備不良などでエンジンの状態が悪くなると排出ガスに問題が生じることがあります。
排出ガスに問題が生じると燃費も悪くなるため、ドライバーの経済的負担も増えるため注意が必要です。
下回り検査
下回り検査では、検査台に車を乗せ検査官が車の下から目視で異常がないか検査します。
具体的には以下のチェックを行います。
- オイルの漏れはないか
- 各部のネジやナットのゆるみはないか
- ドライブシャフトブーツなどブーツ類の劣化はないか
- マフラーからの排気もれはないか
下回り検査で実施する検査は、放置すれば大きな事故につながるものなので、異常がある場合は速やかな修理が必要です。
車検が通らなかった時の対処法
車検時に問題が見つかり、通らなかった場合は保安基準に満たなかった部分の修理や整備を行い、再検査をする必要があります。
当日に改善できる修理であれば、追加費用なしで2回まで再車検を受けることが可能です。
当日中の対応が難しい場合は、「限定自動車検査証」を発行してもらい、15日以内に修理や整備を実施し、再検査をしましょう。
なお、限定自動車検査証があれば当初の車検期限を過ぎていても公道を走行できます。
車検業者や自動車整備場へ車での移動ができます。
なお「限定自動車検査証」を発行してから期限の15日を過ぎてしまった場合、車検手続きは初めからやり直しです。
車検期限を過ぎてしまうと公道を走行できなくなるため、期限内に再車検を終えるようにしましょう。
まとめ
車検は国から定められた検査ですが、いずれも整備不良による事故を未然に防ぎ、安全に走行するために必要な検査です。
車検がスムーズにおこなえるよう、定期的にメンテナンスを行いましょう。
まとめ
- 車検に通らないと公道を走行できない
- 車検の検査項目は外回りから下回りまで事細かく点検される
- 車を改造していなくても経年劣化やメンテナンス不足により車検に通らないケースもある
もし車検に通らなかった場合は、指摘箇所を修理し再検査しなければなりません。
再検査の期間は決まっているのため、期限までに修理・整備をおこない再検査の手続きをしましょう。
中間市にお住まいで、車検が近い方はぜひ中間ダイハツにご相談ください。
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