春から初夏にかけてやってくる花粉。花粉症に悩まされる人も多いのではないでしょうか。
花粉の到来時期は、花粉症の人にとってつらい時期でもありますが、車にとっても厄介な時期でもあります。
なぜなら、車に花粉が付着し花粉シミとなりボディを汚してしまうからです。
さらに花粉シミを落とすときにやってはいけないNG行為をしてしまうと、車の塗装部分に大きなダメージを与えてしまいます。
この記事では、車に花粉シミがついたときにやってはいけない対処法や花粉シミの落とし方、予防策を解説します。
車の花粉がシミになる原因
車の花粉がシミになる原因は花粉に含まれている「ペクチン」という物質です。
ペクチンはタンパク質の一種で、花粉の内部にある球体の膜のような部分に含まれています。
車のボディに花粉が付着したまま水に濡れてしまうと、その膜がはがれてペクチンが溶け出していき花粉シミになってしまいます。
花粉シミはただ見た目が悪くなるだけでなく、車のサビや塗装のハゲの原因になるので、できるだけ早く対処することが大切です。
車に花粉シミが付いたときにやってはいけないNG対処法
花粉に含まれている「ペクチン」というタンパク質は、塗装との相性がよく、花粉シミになってしまうと頑固にくっつきます。
車のしつこい花粉シミは、放置すると塗装にダメージを与えてしまうため、早めに取り除きたいものです。
しかしながら、誤った対処法をしてしまうと花粉シミを落とせないだけでなく、車の塗装部分に大きなダメージを与えてしまう恐れがあります。
ここからは、車に花粉シミが付いたときにやってはいけない対処法をご紹介します。
ゴシゴシこする
車の花粉シミをゴシゴシこすって落とすのはやめましょう。
下手にこすってしまうと塗装面に食い込んだペクチンを閉じ込めてしまい取れにくくなってしまうからです。
熱を加えず研磨剤を使用してしまうと、花粉シミを塗装面にこすりつけてしまうため、熱を加えても取り除けなくなるかもしれません。
花粉シミをきれいに落としたいのであれば、後章で紹介する車の花粉シミを落とす方法を実践しましょう。
ヒートガンやスチームクリーナーを使用する
車の花粉シミは、熱に弱く花粉シミに熱湯をかけてから軽くこすると取り除けます。
花粉シミの原因となるペクチンは、タンパク質の一種であり、熱に弱いからです。
しかし、だからといってヒートガンやスチームクリーナーを使用するのはやめましょう。
ヒートガンは、工業用だと400℃を超えるものもあり、使用時に危険なのはもちろんのこと、塗装だけでなくボディーにダメージを与えてしまう恐れがあるからです。
スチームクリーナーは、高温の蒸気をあてながらクロスで拭くとクロスの色がボディに移ったり、クロス跡が残ってしまう可能性があります。
車の花粉シミを落とす方法
ここまで車の花粉シミを取り除くときにやってはいけない対処法をいくつかご紹介しました。
花粉シミは車の見た目が悪くなるだけでなく、花粉に含まれるペクチンが浸透することで、車のサビの原因にもなるため注意が必要です。
ここからは、車の花粉シミを落とす効果的な4つの方法をご紹介ます。
お湯を掛けて除去
最も簡単で手軽な花粉シミの対処法がこちらです。
花粉に含まれている「ペクチン」は、熱に弱い性質を持っています。
花粉シミができてしまってなかなか落ちない箇所については、お湯をつかってシミを優しくこすると良いでしょう。
ただしそのときに、100℃近い熱湯を使うことは避けてください。
プラスチック製の部品が溶けて変形してしまう恐れがあります。
車に使用されているパーツに配慮して、80℃程度のお湯を使いましょう。
濃度の高い洗車シャンプーを使う
花粉シミになってしまった場合、通常の洗車シャンプーでは落としきれないケースも多々あります。
そのため、洗車シャンプーの濃度を一時的に上げてみましょう。シャンプーの濃度の目安としては、きめ細かい泡を作り手のひらに乗せて、返したときにぽたぽたと落ちない程度です。
時間をかけてたっぷりの泡で丁寧に覆い、乾かない程度の時間で放置すると車に不着した花粉シミが落ちやすくなるのでおすすめです。
クリーナーを使用する
頑固な花粉シミは、クリーナーを使って落としましょう。
カー用品店にある鳥のフン・虫などのよごれに特化したクリーナーがおすすめです。
鳥のフン・虫の汚れに特化したクリーナーはたんぱく質汚れを除去するのに特化しています。
花粉に含まれる「ペクチン」はたんぱく質の一種なので、鳥のフン・虫の汚れのクリーナーでも効果が期待できるでしょう。
クリーナーを使うときは、軟らかい布に取り、花粉シミが付着している部分に優しく拭きましょう。
ゴシゴシ擦ってしまうと、塗装を痛めてしまうので止めましょう。
夏になるまで放置
花粉シミを取り除くのが面倒だと思っている方なら、夏まで放置するのもおすすめです。
放置といっても何もしないわけではなく洗車の頻度は上げ、花粉の付着を予防してください。
夏になって気温が高くなると、塗装部分が熱せられ自然と花粉シミが落ちやすくなります。
そのためボディへの負担が最小限に抑える簡単な洗車をしたとしても、花粉シミがスルリと落ちることもあるでしょう。
車の花粉シミのお悩みを解決!2つの予防策をチェック
落とし方も大切ですが、花粉シミそのものの予防をしておきたいところです。
車の花粉シミの予防策を2つご紹介します。
車にボディーカバーをかける
花粉が付着しないように、車をすっぽりとカバーしてしまいましょう。
カバーを脱着する手間はかかりますが、確実に花粉の付着を防いでくれるはずです。
とくに屋根がなく、週に風を遮るようなものがないスペースに駐車しているのならば、ボディ―カバーの使用を強くおすすめします。
シミになる前にこまめな洗車
シミになる前にこまめな洗車をすることで、花粉を洗い流すことができます。
ただし水で洗い流したとしても、ボンネットやルーフの溝には花粉が残りやすいので注意してください。
また、車体から流れ落ちた水が溜まりやすい窓ガラス周辺も要注意です。
そして洗車をした際に、車に花粉が付きにくくなるコーディング加工をするのもおすすめ。
本格的な花粉シーズンが到来する前に加工しておけば、お手入れが楽になるでしょう。
ただし、コーティングをしていても花粉が付着していけばシミになってしまうのは同じことですから、普段よりこまめな洗車は必要です。
まとめ
花粉が多いシーズンに入ったのならば、いつもより洗車の頻度を増やしてみましょう。
車の洗車を頻回にし、塗装部分のゴミや塵が少なければ花粉が付着しても、運転中に吹き飛ばされてしまうことも少なくないからです。
花粉シミがつきやすい時期は、3月~5月の約2か月間になります。花粉の時期だけでもこまめな洗車をこころがけるとよいかもしれません。
まとめ
- 車の花粉シミを落とすときに研磨はNG
- 花粉到来前に花粉シミ対策をしておくと安心
- 花粉シミがつきやすい時期はこまめな洗車をする
本格的な花粉シミになる前ならば、洗車やクリーナーによって取り除くことができます。
頑固な花粉シミになって取れなくなる前に、予防もしくは正しい落とし方でキレイにお手入れしましょう。
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